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移動に新たな価値を創る、モビリティデータプラットフォーム。そして進化し続けるスマートドライブのCS

本記事は「成長中SaaSのカスタマーサクセスの中を覗いてみよう」の第6回です。

今、自動車業界や移動に関わる分野は100年に一度の大きな変革の時だと言われています。そんな中、株式会社スマートドライブは「移動の進化を後押しする」をビジョンに掲げ、よりフラットでオープンなプラットフォームをグローバル展開することで、さまざまな垣根を超えて移動を進化させていくことを目指しています。

今回はカスタマーサクセス(以下CS)の島さまと高田さまに、CSの取り組みについてお聞きしました。

株式会社スマートドライブ  島 友美氏
飲食店向けの広告営業、アプリ開発の企業でのオフラインマーケティングを経て、2017年8月、株式会社スマートドライブに入社。 2019年5月にCS部を立ち上げる。
株式会社スマートドライブ  高田 亮介氏
百貨店でのマーチャンダイザー・販売、人材派遣会社の新規開拓営業、SaaSシステムなど複数プロダクトのBDR・SDR担当などを経て、2019年11月スマートドライブ入社。ISを経て現在CS業務に従事。

CS Profile@スマートドライブ

※なお、ツールは以下を活用
Salesforce、Marketo、Zendesk、Looker、Walkme、Miitel

リリース初期からあったCS構想

ー 現在モビリティデータを取得、分析し、さまざまなモビリティサービスに活かすことができる「Mobility Data Platform」を展開されてますが、今回はその中の法人車両管理SaaS「SmartDrive Fleet」についてお聞かせください。

高田:SmartDrive Fleetは車両管理や車両による移動を伴う業務に関わるさまざまな問題を解決するクラウド型車両管理サービスです。インターネットというソフトと、デバイスというハード。その両方を提供し、業務の効率化や安全運転の推進を支援しています。

リリース当初は車のシガーソケットにデバイスを差し込んで、走行データの取得・分析を中心に行なっていました。

その後、自動車保険を扱っているような企業さまや、車とは直接関連のない企業さまとも提携を進めており、現在ではサービス内容も多岐に渡ります。これは数多くある協業案件の一例となりますが、例えば小田急電鉄さまとは、小田急線沿線に住んでる方々の移動データの取得・分析を通して沿線住民の最適なモビリティライフ実現を目指すプロジェクトの推進もしております。具体的には車を運転するのが難しくなる高齢者に向けて公共機関の利用を促すために安全面をスコア化したデータを共有したりするといった取り組みをしています。

また現在はマルチデバイス対応として、データインプット領域を拡大していることもあり、CSのご支援先も増えているタイミングです。

― CSチームが立ち上がった経緯を教えてください。

島:リリース時から月額で料金を頂戴するサービスなので、長くご契約いただくために最終的にはCSは必要だよね、という考えではありました。お客さまが50社を超えた頃、初めてITサービスをご利用いただく企業さまが多いこともあり、「そもそも利用していない」、「活用し切れていない」いうお声が増えてきました。

そこで、このタイミングでCSチームを立ち上げようと、2019年の5月にまず私一人でスタートしました。

― 最初は島さまお一人で始めたんですね。まず何から着手されたんですか?

島:管理画面の設定やデータ取得状況の確認です。私たちのサービスを継続的に使っていただくためには、しっかりデータをためた上で活用いただくことが重要です。なので、管理画面の初期設定ができているかや、データが正しくたまっているかのモニタリングからスタートすることにしました。

最初は電話で設定方法の説明をしたり、一定期間のデータがたまっていない方にお知らせをしたりしていましたが、ある程度体制が整ってきてからはマルケトで自動的にメールを送るようにしました。

― そこから人数を増やして役割を分担するという流れになったと思うんですが、メンバーはどのようにして募ったのでしょうか?

島:CSは自社サービスの知識やお客さまに対する理解など、かなり情報量を求められるので、まず社内から募りました。インサイドセールス、営業、レポート作成部門などから4名来てもらいました。そして社外からはITコンサルティングの経験がある方に1名入っていただきました。

若干流動的なところもありますが、基本的には6名で構成しています。カスタマーサクセスマネージャーが4名、カスタマーケアが1名、カスタマーセールスが1名です。カスタマーケアとは、他社さまではカスタマーサポートと呼ばれている役割になります。

CSチームが掲げる3つのミッション

― CS部のメインミッションについて教えてください。

高田:ミッションとして私たちが重きを置いてるのは、大きく3つあります。

またその3点を置いている理由として、先述の通り我々のサービスが実際の社用車のデータを扱う為のハードとソフトというように両面を提供しており、CSが扱う範囲の広さをカバーする重要性を強く認識していることが起因しています。

そこで1つ目はオンボーディングの強化です。私たちが対面するお客さまは、経営層や管理職の方、いちドライバーの方などすごく幅が広いんです。なので、その方の役割と導入目的をより詳細に把握した上で、管理画面の初期設定や運用設計を提案する必要があります。

もちろん事前に弊社の営業担当から情報共有されますが、より深く理解するためにご利用開始時に営業担当とお客さまの間で実施するサポートミーティングには必ず参加するようにしています。そこでニーズを深堀りすることで、お客さまのイメージ通りの運用ができるのはもちろん、潜在的な課題発見にもつながるので、想定以上の活用状況が見込めることも多いです。

このサポートミーティングをはじめとしたオンボーディング期間は、契約期間の中で顧客体験において一番インパクトのある時間だと考えています。だからこそ、お客さまの状況に合わせながら「なぜスマートドライブが必要なのか」、また「どのような活用方法が自社にとって最適なのか」を再認識いただくよう努めています。

2つ目は、アップセルと活用促進です。後ほどお伝えしますが、私たちCSチームはほとんどが他部署異動により構成されており、フィールドセールス、インサイドセールスからの異動など様々です。そういった背景もあり、顧客への能動的なアプローチにも積極的に動いています。

また、そういった活動が継続できる背景としてもう一点、高頻度なプロダクトリリースが挙げられます。情報のキャッチアップの難易度は高くなりますが、その分CSチームも顧客に対して更なる価値貢献が提案できる体制となっています。

さらに、パートナー企業のような形で、我々のサービスやプラットフォーム自体をさまざまな会社さまが提供しています。そのアライアンス企業さまに対して、「CSとは何か」をお伝えしたり、そのようなチャネル先が拡大しても、エンドユーザーの満足度は維持・向上ができるような支援活動もしております。

そして3つ目は、プロダクトチームとの情報連携です。多い時は週に3回、エンジニアと話す場を設けています。

― 具体的にはどのような会話をされるんですか?

高田:CSは社内で最もお客さまの意見を把握しているので、それを常にエンジニア側には提供しつつ、開発優先度を調整してもらうための会話や新機能の企画段階から顧客視点での開発想定となっているかなどの意見交換をしています。

また、新機能をリリースする際にレビュー会を行うこともあるのですが、CSも実際その機能を触ってみて、例えば「あのお客さまはここの部分でおそらくこのような疑問を持ってしまうと思います」など、具体的に顧客目線に立った意見を伝えることで、より精度の高い機能を目指すための会話もかなりの頻度で実施しています。

― 社内の連携を強化したいと思いつつ、なかなかうまくいかないと感じているSaaS企業さまも多いですが、ハードルはなかったんですか?

島:そうですね。昔から当たり前のように営業やCSが開発サイドに意見を伝える、ということが文化としてありました。

例えば、さまざまな業種のお客さまが初めて触れるテレマティクスサービスがスマートドライブということもあり、開発と連携してお客さまの声を反映しながらUIを変えていく、ということを当初から行っていました。そのおかげで、管理画面が見やすいとご好評いただいています。

― KPIとしてはどういった指標を追っていますか?

高田:私たちはまだまだ急成長のフェーズなので、例えばKPIにチャーンレートを置いて、数値が上がったらその背景を詳細まで分析してこまめに改善する、というフェーズではないかなと思っています。

なので、当然そういったCSとしての管理必須項目は常にモニタリングは行いつつ、現在はよりKPIに近い指標としてオンボーディング完了率や問い合わせ件数、Maturity Curveにおける活用フェーズなどを置いています。それにより顧客にも影響のある機能リリースやサービス連携がかなり多い中でも、既存・新規を問わず顧客体験を向上させることや顧客との接点で得た意見を開発に活かすことに注力しています。

チームづくりのポイントは、メンバーのバックグラウンドと他部署との連携

― 強いカスタマーサクセスチームをつくる上で意識していることを教えてください。

高田:先ほども申し上げたように我々の事業は急成長フェーズなので、少数精鋭で、個人の役割にとらわれない広範囲に渡る動きが必須となります。そういった状況下で仕組みを作ろうという意識があり、かつそこに対して自主的に動けるといった素質が必要不可欠だと思います。

また、仕組みを作る際は今までの経験を生かすことも必要なのではないかなと考えています。例えば私はインサイドセールスから異動してきたので、更新や追加提案につながるコミュニケーション方法などグッドプラクティスをチーム内にて展開しており、オンラインにて音声データでの共有をするため、自動架電ツールの導入推進などを行いました。

外部から採用する際にもCSの経験がなくともシステム導入経験があるなど、仕組み化においても即戦力になる方を迎え入れられたらなと思っています。

また、私たちが接するお客さまは業界も異なりますし役割も経営層の方や総務部門の方など様々です。そのため、CSチーム以外の部署において対既存顧客との会話だけでなく、見込み顧客への提案等、様々なコミュニケーションを最適化するため部門を超えた社内連携やナレッジシェアも広く行なうようにしています。

具体的には、セールスチームには正しい提案を継続できるよう実際のお客様の声を社内に届けることを、インサイドセールスチームには具体的なお客様の活用方法を見込みのお客様に伝えられるよう合同で社内勉強会を、そしてマーケティングチームとは事例創出MTGを実施しています。

ネクストステージに向けて、挑戦を止めない

― 最後に、今後強化していきたいことや、クリアしたい課題があれば教えていただきたいです。

高田:ちょうど取り組んでいるのは、データの可視化と能動的な活用の2点です。

データの可視化とは、お客さまがどの機能をいつ、どのぐらいの頻度で使用しているかというデータの可視化です。もちろんチャーンにつながるリスクを減らしたいという目的もありますが、実は社内のスマートドライブ担当者が変更して新担当者が使いこなせていない、といった状況を検知し、サポートすることで顧客満足度を高めたいという目的もあります。

また、能動的なデータ活用とは、あらかじめ想定し得るリスクを各項目ごとレポートにまとめ、その増減率を見て「このお客さんには一度ヒアリングした方がいい」と判断したり、利用率や稼働率を見て「今度はこの機能の導入を進めてみよう」と提案に繋げたりすることです。

島:他に取り組んでいる内容としては、限られた人員の中でサポート品質を下げずにお客さまへのサポート品質を向上するということです。

様々な業界のお客さまがおり、中にはITサービスに不慣れな方もいらっしゃいます。スムーズに利用を開始いただくために、すべてのお客さまに対して初回60分のオンライミーティングを実施しています。ただ、忙しくて日程を事前に確保するこが難しい状況や、お客さまと弊社のスケジュールの兼ね合いでミーティング予定日が先になってしまうなど利用開始が遅れてしまうことがあります。初回ミーティングを実施しなくても、初期設定から利用開始までスムーズに行っていただけるサポート環境を整えようと考えました。

そこで、WalkMe(ウォークミー)というWebシステムのUX改善ツールを使い始めました。これは画面上にナビゲーションを簡単に施すことができるサービスで、例えば「この部分にFAQを置きたい」という場合、通常はエンジニアさんとデザイナーさんに依頼するんですが、CS側で簡単に設置することができます。また、初期設定ガイドで実際に操作しながら登録を進めることもできます。初回ミーティングを実施しなくても、ITサービスに不慣れな方や、忙しいお客さまがご自身のタイミングで、初期設定を進めていただけるようになります。

可視化したデータの能動的な活用と人的リソースの最大化の両輪で事業を牽引する役割でありたいと思っています。

「SmartDrive Fleet」の詳細情報はこちら

https://smartdrive-fleet.jp/

採用情報はこちら

https://smartdrive.co.jp/career/

篠原 舞

執筆:篠原 舞

ビジネス書のライティングをしたり、編集したりなフリーランス。Web記事はHR領域多め。その他、webメディアのディレクションやコミュニティ運営などもしています。
https://note.com/zaemon/n/nad6c6e51db0b

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